Excelでのタグチ・メソッド・チュートリアル
このチュートリアルは、XLSTATを用いてExcelでタグチ・メソッドを計画 し 分析する方法を説明します。
タグチ・メソッドは田口玄一によって提唱され、完全および一部実施要因計画を改良した実験計画法です。
伝統的な実験計画法では、平均の応答に影響する要因を識別して、それらを要求される水準にコントロールすることが目的です。田口の実験計画法は、信号対ノイズ比(SN比)の使用によって、測定された特性値の平均と変動(バラツキ)を取り扱います。 このチュートリアルでは、タグチ計画をセットアップして分析するのに必要なステップを取り扱います。
このチュートリアルの目的
この事例では、ボートのパーツを製造する工場の簡単なケースを示します。製造業者は、海の影響に対するこれらのパーツの抵抗力を改善するために、特定の割合で亜鉛を含む塗料で、ボートのパーツを被覆しています。 ここでの我々の目的は、どの要因が塗料の品質に影響するかを判断し、より良い品質の塗料を得るために、各要因の最適な水準を識別することです。塗料の品質は、亜鉛のパーセンテージで決定されます。
結果は複数のシートに分割されます: 1. Data: このシートは選択された要因を格納します。 2. Taguchi design: このシートはタグチ計画と応答を格納します。 3. Taguchi analysis: このシートは、タグチの分析の結果を格納します。
ステップ 1: 要因の選択
要因は製造業者の塗料工程で働く専門家によって選択されました。選択された要因は、次のとおりです:
- 周囲の温度.
- 塗料の処理時間.
- 触媒の量.
各要因は2水準あります:

ステップ 2: XLSTATでタグチ計画を生成
XLSTATは複数の要因を選択できます。要因の数とそれらの水準の数によって、適切なタグチ計画の一覧が提案されます。
XLSTATを起動すると、DOE アイコンをクリックしてタグチ計画機能を選んでください。
要因の表と応答の数を入れて、OKボタンをクリックしてください。
提案されたタグチ計画とともに2番目のダイアログ・ボックスがポップアップします。8とおりの実験を使用するL8 計画を選択します。
選択ボタンをクリックすると、計算が行われて、タグチ計画が表示されます。

ステップ 3: XLSTATでのタグチ計画表の分析
この分析の一部として、各実験が2回ずつ繰り返されました。
タグチ計画が完成すると、この表のすぐ下にある「分析を実行する」ボタンをクリックできます。これで、事前に記入されたダイアログ・ボックスが自動で起動します。または、DOE アイコンをクリックして、タグチ計画の分析機能を選んで、データを読み込むこともできます。
ここで、我々は亜鉛のパーセンテージを最大化したいので、信号対ノイズ比(SN比) "望大(大きいほど良い)"を選びます。また線形モデルの調整も選びます。
OKボタンをクリックすると、計算が実行され、結果が表示されます。
タグチ計画の分析の結果の解釈
興味深い最初の出力は、信号対ノイズ比(SN比)の表です。SN比は、製品のロバスト性を改善でき、したがって、その目的はそれを最大化することです。SN比が高いほど、製品がよりロバスト(頑健)になります。
周囲温度が24度、処理時間が70分、触媒の量が94リットルで生産された塗料がより高い亜鉛のパーセンテージを持つことがわかります。統計的に有意な要因を決定するために、各SN比で実行された分散分析に注目することができます。
3つの要因が 0.05 有意水準で統計的に有意です。
そして、モデル・パラメータがモデルでの各要因の相対重要度を示します。
温度のパラメータの絶対値が最も高いので、温度が最も重要な要因です。
したがって、周囲の温度24度が、SN比と平均の両方で、亜鉛のパーセンテージに最も大きな影響を持つことが示唆されます。その次が処理時間70分で、その次に触媒の量94リットルと続きます。
結論として、我々は以下の特性で塗料を製造することを選ぶべきです:
- 周囲の温度: 24 度
- 処理時間: 70 分
- 触媒の量: 94 リットル
主要因のグラフでこれらの結果を確認します:


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