決定木の計算手法と最適パス
このチュートリアルは、XLSTATを用いたExcelでの決定木 のさまざまな計算手法と最適パスの概念を説明します。
決定木の計算での作業のためのデータセット
計算で使用する決定木のExcelワークブックをダウンロードするには、上のリンクをクリックしてください。
このチュートリアルの目的
目的は既存の決定木から開始して、具体的な事例に基づいて、さまざまな計算方法について学ぶことです。新製品を市場投入しようとしている会社が、どの広告チャネルを使用するべきかに悩んでいます。 我々は、その目的に応じて会社の選択を支援します: リスク回避の程度を考慮に入れて、利得の最大化または最小化。 最適パスの概念も提示されています。決定木の構築に関して学びたい場合は、こちらの チュートリアル を確認してください。
XLSTATでの決定木の計算手法と最適パス
XLSTATでは、意思決定を支援するための2つの計算方法があります。利得、コストと利益の合計は、利益を最適化したい場合は最大化でき、コストを最適化したい場合は最小化できます。これらの2つの計算方法は、効用Rを設定できる指数効用関数から計算される利得を得る可能性によって強化されています。 正の効用はリスクに対する多かれ少なかれ明白な嫌悪を反映し、負の効用はリスクの選好を反映します。 ゼロの効用ゼロは、利得がコストと利益の合計であることを意味します。
我々は、データセットで提供される既存のツリーから開始します。利得最大化の目的でツリーを表示することから開始しましょう。ツリー設定ダイアログ・ボックスを開くために、ツリー・ブロック(上部の第1ブロック)で右クリックして、XLDTREE/選択したツリーの設定を定義するダイアログ・ボックスを表示 を選択してください。
一般タブで、利得を最大化オプションを、最適パスで期待値を選択してください。
有用な情報/計算データで、必要なラベルと位置で表示されるように情報を選択してください。そして、OK ボタンをクリックします。

最適パスを強調するために、ツリー・ブロック(上部の第1ブロック)を右クリックして、XLDTREE/選択したツリーの最適パスを強調表示を選択します。(色づけされたセルで)値が変更されるたびに、最適パスが再計算されます。

こちらが結果のツリーです:
最適パスは、初期の目的(利得の最大化)に最も適合するツールの終端に導きます。これは各ノードの期待利得に依存し、その挙動はノードの種類によって異なります。決定ノードでは、利得が選ばれた計算方法に最も適合するブランチを通ります。確率ノードでは、ノードにすべてのブランチを通ります。 実際、完了の確率に関係なく、どのブランチが完了するかを事前に知ることはできません。期待利得は、各ブランチの子ノードの期待利得の(完了の確率による)重み付き合計であるので、この挙動を考慮に入れています。
インターネット広告に投資する例を考えましょう。我々は以下の数字を見ることができます:
- 内部リソースが使用されるケースでは:
| 期待販売仮説 | 確率 | 仮説ごとの期待利益 | 仮説ごとの重み付き期待利益 | オプションからの期待利益 | オプションのコスト | 期待利得 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 高い | 60% | 30 000 | 18 000 (60% x 30 000) | 26 000 (18 000 + 8 000) | -8 000 | 18 000 (26 000 - 8 000) |
| 低い | 40% | 20 000 | 8 000 (40% x 20 000) |
- 外部リソースが使用されるケースでは:
| 期待販売仮説 | 確率 | 仮説ごとの期待利益 | 仮説ごとの重み付き期待利益 | オプションからの期待利益 | オプションのコスト | 期待利得 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 高い | 70% | 40 000 | 28 000 (70% x 40 000) | 35 500 (28 000 + 7 500) | -15 000 | 20 500 (35 500 - 15 000) |
| 低い | 30% | 25 000 | 7 500 (30% x 25 000) |
したがって、利得を最大化したいなら、外部企業にインターネット広告の開発を依頼するのがより良い選択のようです。各広告チャネルからの期待利得を比較しても、この選択が最良の選択です。このような決定は他の要因も考慮に入れなければなりませんが、分析を精緻化するために、それらをツリーに追加するは簡単です。
我々はまだ同じツリーで開始しています。今度は利得最小化の目的でツリーを表示します。ツリー設定ダイアログ・ボックスの一般タブで、利得を最小化オプションを選択して、OKボタンをクリックします。

こちらが、その結果です:
最適パスが、初期の目的(利得の最小化)に最も適合するツリーに終端に導きます。
ソーシャル・ネットワークへの投資のケースを考えましょう。以下の筋を見ることができます:
- 内部リソースが使用されるケースでは:
| 期待販売仮説 | 確率 | 仮説ごとの期待利益 | 仮説ごとの重み付き期待利益 | オプションからの期待利益 | オプションのコスト | 期待利得 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 高い | 50% | 20 000 | 10 000 (50% x 20 000) | 17 500 (10 000 + 7 500) | -5 000 | 12 500 (17 500 - 15 000) |
| 低い | 50% | 15 000 | 7 500 (50% x 15 000) |
- 外部リソースが使用されるケースでは:
| 期待販売仮説 | 確率 | 仮説ごとの期待利益 | 仮説ごとの重み付き期待利益 | オプションからの期待利益 | オプションのコスト | 期待利得 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 高い | 60% | 25 000 | 15 000 (60% x 25 000) | 22 200 (15 000 + 7 200) | -10 000 | 12 200 (22 200 - 10 000) |
| 低い | 40% | 18 000 | 7 200 (40% x 18 000) |
したがって、利得を最小化したいなら、ソーシャル・ネットワークでの広告の開発を外部企業に依頼するのがより良い選択のようです。各広告チャネルの期待利得を比較しても、このオプションが最良の選択です。
我々はまだ同じツリーで開始しています。 今度は、利得最大化の目的でツリーを表示しますが、効用関数を用います。ツリー設定ダイアログ・ボックスを開きます。
一般タブで、利得最大化オプションを選択し、最適パスで期待効用を選択し、R if 効用関数 ボックスにチェックを入れて効用値を記入します。直接、効用を入力することが可能ですが、ダイアログ・ボックスを経由せずにこのパラメータを変更するには、(この事例のように)シートのセルで効用を読み取ると便利な場合があります。
有用な情報/計算データ タブで、表示するべき情報を必要なラベルと位置とともも選択してください。OK ボタンをクリックしてください。

こちらが結果のツリーです:
最適パスが初期の目的(効用つき利得を最大化)に最も適合するツリーの終端に導きます。効用なしの利得の場合と同様、インターネット広告の開発を外部企業に依頼する選択が、ここでは最良の選択であるようです。
さらに
特定のノードの最適パスを強調することができます。それをするには、開始ノードのブロックを右クリックして、XLDTREE/選択したノードからの最適パスを強調 を選択するだけです
最適パス・オプションが有効になっている限り、ツリーが修正されるたびに、自動で再計算され、表示が更新されます。特定のブランチが最適パスの一部であるように強制することもできます。ある選択がすでになされたか、実行された後、既存のツリーに戻るとき、これが便利です。
ツリーのすべてのブランチのなかで1個のブランチのみを強制できます。もう1つのブランチがすでに強制されていると、それ以上強制されません。強制されたブランチは、その名前が他のブランチの名前とは異なる色で表示されます。
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